女一人で海外出張: イスラム男性の本音

2019年6月1日土曜日

イスラム男性の本音


イスラム教では妻は4人まで持てることになっています。日本人男性の中にも憧れる人がいるかもしれません。インドネシアの市井の男性達のお喋りから、一夫多妻制の独特の仕組みを紹介します。

◆複数の妻は、お金持ちのステイタスみたいなもの
レストランで食事中、カウンターパートの一人がひそひそと話しかけてきました。
「今、入ってきたグループいるでしょ?あれ、第二夫人も連れてるよ。見てごらん、あれが第一、あれが第二、その子供達と、あれがベビシッター。」
大集団は確かに1ファミリーでした。
成金だよ。第二まで持つのはね。」
「しかし、普通、こんな人目につく所で食事するか?個室で食事するもんだろ。」
と、吐き捨てるように言います。
その言い方には軽蔑と同時に羨ましさも含まれているようにも感じました。

折角の機会なので、いろいろと聞いてみました。

◆男性が第二夫人を持つには、第一夫人の許可が要る。
「第二夫人を持つにもね、正当な理由が必要なんだ。よくあるのが、第一夫人との間に子供が持てない場合だね。その時に第二夫人を持って良いか、夫が第一夫人に伺い、第一夫人が許可すると第二夫人が持てるようになるんだ。」

◆第一夫人と第二夫人のどちらか一方を贔屓してはならない。
「第一夫人にダイヤの指輪を贈るだろ?そうしたら、同じものを第二夫人にも贈らなければならない。四人いたら四人全員に。だから、お金持ちしか第二夫人は持てないんだよ。同様に、ある日、第二夫人とデートするだろ?そうしたら、次は第一夫人とデートしなくてはならない。でもさ、人間だから好き嫌いとかあるし、喧嘩もするでしょ。お気に入りの感情とかあるし、贔屓してしまうよ。でも、一方だけの特別扱いは許されないんだ。厳密に、公平に接しないといけないことになってる。」

う~ん。ちょっと、一夫多妻制は男性の権利というより義務の方が強いシステムのような気がしてきました。

また別の機会に、別の男性達(50台後半)とお喋りした時、単刀直入に聞いてみました。
「あなたが、奥さん4人持てるとしたら、持ちたい?」
「遠慮する!!絶対持ちたくない!!誰が、あんな、怖い存在を、4人も欲しいの?!一人で十分!」
即答でした。
その場にいたもう一人の男性も、
「あれが4人になったら、俺、絶対家に帰らない。想像したくもない。奥さんが4倍になるなんて。」
真顔でした。
「仮に大富豪の場合でも?」
「・・・お金の問題じゃないんだよ。なんて言うかな、俺の自由?面倒みきれないよ。」
「そうそう。1対4じゃ、絶対勝ち目ないし。あれが4倍になって攻めてくるんだぜ。俺、もう最初から白旗上げるよ。あっはっは!」「今だってさ、娘と一緒になってさ、俺に圧力かけてくるし・・・」
あ~、それ、なんか、分かる気がします。

次に、インドネシアのカウンターパートの若者(30代)と話していた時、アヒルの群れが用水路を泳いでいました。それを見た彼はニコニコして私に言いました。
Sabiさん、あそこにいる一匹だけが雄で、残りの100匹近くが全部雌なんだよ。うふふ。こういうの、女性には言いにくい事だけど、ここはイスラムだから、アヒルも一夫多妻制なのかな~。」
青いな。こいつ。と思いました。この男性、若さが残るせいか、奥さんの怖さが未だ分かっていないようで、夢に夢を見ているお年頃のようです。
「あなたは奥さん100人持ちたい?」
「え~~。うふっ。無理だよ。第一、僕はアヒルじゃなくて国家公務員だし。奥さんは一人だけしか持てない決まりだし。うふふ。でも、お金持ちだったらできるかな~。うふふふふ。」
確実に、妄想していました。あの50代の男性の言葉を聞かせてあげたいです。でも、きっと、「僕なら大丈夫!」とか、目をキラキラさせて夢を語るんだろうな。

◆イスラム教でも、公務員なら妻は一人だけ
いくらイスラム教だからといっても、インドネシアでは、法律で、国家公務員は妻は一人だけだそうです。
そんな彼らにお土産を渡すときによく使ったsmall talkがあります。
「これは第一夫人に、これは第二・・・、ところで、奥さんは何人いるんだっけ?」
のような冗談を混ぜて渡すと、相手は大喜びです。
「も~。Sabiさん、分かってるくせに。公務員は奥さんを一人しか持てないの。」
「じゃこれは愛人さん・・・おっと失礼、お嬢様にね。」
なんて会話をしいています。イスラムと言っても、国家公務員は世界基準に合わせているそうで、妻は一人だけだそうです。

◆例外もある
一夫多妻制と言っても、正妻が複数いることになりますし、正妻全員に公平にしなければならない義務があるので、まあ、納得できるシステムだな、と感じました。少なくとも愛人を持つよりも健全さがあります。
でも、もちろん何処にでも、ずるい男性はいるわけで、正妻にするハードルが高いので、正妻を匂わせながら愛人として囲うこともするようです。それがバレた時、奥さんと愛人さんと旦那さんとの間で、激しいバトルがあることも、世界共通のよう。そして、インドネシアでは大抵奥さんが強いので、旦那さんは家を追い出されてしまうようです。仕事も家庭も奥さんが仕切りはじめ、行くあても無くなった元旦那さんは愛人さんにもそっぽを向かれてしまうそうです。
以上、インドネシアあるある、でした。

中東やアフリカのイスラム男性に聞いたことは無いですが、東南アジアのイスラム男性の感覚はこのようなものでした。やっぱり東南アジアはおおらかだと思います。

(砂の国の某国の人達にはちょっと聞けないです。もう、人種&性差別感丸出しで、欧米のように偽善で隠すことすらしないので露骨。イスラム教の何ヵ国かに知り合いはいますが、あの国だけは特殊で、思想がニアリーイコールIS、ニアリーイコールボコハラムって感じでした。ちょっと苦手です。)


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