海外に行って、日本人だと言うと、多くの国で信頼されます。その結果、良い対応を受けることもあります。ありがたいなと思って、昔の日本人と、優しくしてくれた海外の人達に感謝しています。
ここ15年間、多くの国々で親日家とお会いしてきました。私に対して本音で接してくれるようになった彼らが、今までにないくらい日本に対して激怒した事件があります。何だと思いますか?
ここ15年間、多くの国々で親日家とお会いしてきました。私に対して本音で接してくれるようになった彼らが、今までにないくらい日本に対して激怒した事件があります。何だと思いますか?
それは2016年に起きた沖縄県うるま市での、元米軍海兵隊員による女性強姦殺人事件でした。事件の直後に、私はヨーロッパに行っていました。某国のJ氏は、その時の日本政府の対応に怒りが止まらない様子でした。
「米軍の元海兵隊員が、ランニング中の女性を襲ってレイプして死体を遺棄したろ?ゴミのように。
なのに、何故、日本の政治家はレイプされて殺された日本女性の方を非難したんだ?『夜の10時に一人で散歩する女性がおかしい。伊勢志摩サミット直前でオバマ大統領が来るって時に、タイミングが最悪だ。なぜ一人で出歩いていたんだ。』と、女性の方を非難していた。
おかしいだろ?!女性はいつものようにランニングしていただけ。何の非もない自国の女性が、米国の元海兵隊員の性衝動で殺されたのに、米国に抗議もできないのか!!!政府が、自分の国の女性も彼女の名誉も守れないのか!!」
「私も100%賛成する。」
それから日米地位協定の話になり、
「自分の国は自分で守るのが当然だろ。恥ずかしくないのか?今の日本には恥の概念は無くなったのか?」
と、会議もそこそこに、今の日本への怒りを露わにしていました。
また、次に行った中東に近い別の国でも、
「なぜ日本政府はアメリカにはペコペコして、自国の女性を攻撃するんだ?逆だろ?」
「アメリカは日本のほとんどの大都市を爆撃して一般市民を虐殺した上に、広島と長崎に原子力爆弾を落とすというジェノサイドをしたのに、何故日本はそんなアメリカに付いていくんだ?」
「虐殺の苦しみを知っている日本が、米国の他国への侵略戦争に加担する気なのか?」
「自分達は、身勝手な強者に立ち向かった日本が好きなんだ。」
と、ここでもはっきりと事件に対する政府対応への怒りと、今の日本に抱き始めた絶望のようなコメントが相次ぎました。
東南アジア某国でも、
「どうして、女性や小さい子供が襲われる事件が相次ぐのに、自国の領土から米軍を追い出さないの?」
「まさか未だにOccupied Japanのままなの?日本は、独立しているんだよね?」
「日本は自分たちで国を守れないの?」
「我々の国は日本に比べれば小さい国だけど、自分達でこの国を守る。中国とも戦う。アメリカとも戦う。他国の基地なんて作らせない。」
「我々でもできることなのに、どうして日本のような力のある国ができないの?」
「あんな発言した政治家はどうして辞めさせられないの?」
「オバマに強く抗議もできない総理大臣だったら、この国では即刻辞めさせられる。被害者の女性の方が非難されることを、日本人はおかしいと思わないのか?」
と、怒りが止まらないようでした。
これほど、一斉に、複数の国で同じ怒りの声を聴いたことは無かったので、強く印象に残っています。ちなみに、全て男性が発したセリフです。
海外では、想像以上に、日本の出来事が詳細に伝えられています。親日家ほど、日本のニュースを良く見ているようです。私も日本人なので、できれば日本の弁護をしたいのですが、本当に弁護の余地無しで、当時は外国の人達と一緒に怒りました。
ここ最近の傾向ですが、日本人として恥ずかしいニュースが多く、日本が尊敬の対象から軽蔑の対象となり始めていると感じています。海外と仕事をする身としては仕事がしづらくて困ります。例えば、彼らは
「自国民も守れない、そんな国を信頼?一緒に何かやろうと言われてもさ・・・」
という態度になります。はっきり言って、今は日本ブランドなど風前の灯です。中国と韓国で十分だよ。と言われます。
せめて私ができる弁護は、
「今の政府は国民とは乖離している。少数のノイジーマイノリティーを慮っている。」
程度です。やはり、すぐに反論が来て
「そんな政治家を選んだのは国民だろ?」
「政権が野党と入れ替わらないのは、野党もろくな政治家がいないからだろ?」
「政治家も官僚も、今の日本人の質を反映しているんだろ?」
と言われます。
最近、日本政府が韓国に対して毅然とした態度に出たことは、私も評価しているのですが、これも外国人親日家に言わせると、
「徴用工の問題で日本政府が動いたのは、政治家のスポンサーになっている大企業のためだよね。大企業が韓国で損害を受けることになったから政府が動いただけだよね?」
でした。良くニュース見てるわ・・・
「今、日本人の子供の15%がまともに食事していないんだろ?少子化なのに餓死する子もいるんだろ?それなのに、こんな外国に来てて良いの?いや、自分達はお金を貰えるから良いんだけどね。日本はそれで良いの?」
と言われたこともありました。
力の無い者、弱い立場の者のために戦った日本だから、尊敬され、現在も親日家が多いのだと思います。でもそれは、既に「かつて」の話になっています。今は女性や子供に冷たく、大企業や強者にはあからさまに媚びる日本の姿が、もう広まっているのですから。答えに苦慮しますね。
外国のカウンターパートの人達は、いつも本音で話してくれるので感謝しています。その度に「日本を良くしていくから。」と、言い訳じみたセリフを言って来ました。
でも、そう言った自分ですら、これからの日本が良い方に変わっていけるのかと、不安になることもあります。
例えば、私が一緒に仕事をしていた男性達や、今一緒に働いている男性達も、本当に、戦わないんです。強い者や権力者の顔色を窺って行動しているんです。カウンターパートとの交渉の場で私と先方との論戦を止めさせようとするのです。誰と行っても例外なくそうでしたね。もう、顔色見るのは日本人男性の癖なのかな?と思うようになりました。でも、顔を隠したネット上でなら卑劣な攻撃をするんですよね。
例えば、私が一緒に仕事をしていた男性達や、今一緒に働いている男性達も、本当に、戦わないんです。強い者や権力者の顔色を窺って行動しているんです。カウンターパートとの交渉の場で私と先方との論戦を止めさせようとするのです。誰と行っても例外なくそうでしたね。もう、顔色見るのは日本人男性の癖なのかな?と思うようになりました。でも、顔を隠したネット上でなら卑劣な攻撃をするんですよね。
一度、あまりにも論戦の邪魔をしてくる人達だったので、その場で英語でキレた事があります。
「あなた達は何処の国の人ですか?
そんなにカウンターパートの顔色ばかり窺っているのであれば、インド洋でヒラメでもやってろ!!」
そう言った瞬間、カウンターパート側は大爆笑。日本人側は気まずそうな冷笑と、私を小馬鹿にするようなジェスチャーをした人もいました。後で、その人達に、
「空気に従わない人は人として失格なのだ。」と言われました。上から目線~。
「いや、女だからそれができないとは、言わないけどね。個人差だろうけど。」とも言われました。
「あなたの主人は誰か忘れているのでは?国民ですよ。それと日本国。あなた何時から某国のエージェントになったんですか?」
「あなたがそう言うなら、こっちは国のために、交渉まとめようとしているんだ。」
「マイナスの行為をするくらいなら、それを止めた方が損害少ないでしょ。」
「あなたは国のためと言ったけど、要は、国を売って自分の会社にお金が入れば良いと思っているんだよね。反論できるなら言ってみな。」
「・・・うちの会社が手を引いても良いんですか?」
「それ、お宅の経営側に聞いてみてよ。うちの組織を出入り禁止になっても良いですか?ってね。」
「って言うかさ、今、私に言ったみたいに、何で外人さん達に話せないの?」
「まあ。まあ。どっちも、一先ず。ここは。ね。」(レフェリー止めに入る)
こんな感じで日本人間で場外乱闘しました。
こんな感じで日本人間で場外乱闘しました。
当時の仕事を辞めた今でも、相手国の人達とは個人的なお付き合いは続いています。
先日、
先日、
「最近どう?」
と聞いたら、
「だめだね~日本からはヒラメしか来ないよ~」
と言っていました。
「あ、でも名大の○○先生はtough negotiatorだったよ。」
と嬉しそうに言っていたので、戦える日本人男性も間違いなくいるようです。
戦う者に対しては、相手国の人達も尊敬と賛辞をもってお付き合いをします。
すぐ降参したり逃げる人と一緒に仕事できます?
私も、一緒に仕事をするなら戦える人達としたいです。もう、ほんとに当然の事だけど。
最近、声を上げる香港の人達のニュースを見て、羨ましく思ってしまいました。
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