彼女とはずっと挨拶程度でした。彼女を見ていて、頭の回転が速く、基礎能力も高く、優秀な人だなと思っていました。何よりも、言い訳をせず、正面から取り組む、美学を持っている所が好きでした。
先日、話をする機会があって、お互いのバックグランドなど話し出すと、一瞬で通じ合えました。長年の知り合いだったような気がします。
彼女、セクハラとパワハラで会社を退職していたのだそうです。会社では人格者とされる男性上司が、そのハラスメントを主導していた。会社に改善を求めるも、被害を訴えた彼女の方が問題児と見なされ、会社に居づらくなったのだそうです。彼女、詳しくは語りませんでしたが、悔しさが滲み出ていました。仕事自体、天職だと思っていたそうで、パワハラを受け出したのは、ちょうど脂が乗ってきて、これからだというタイミングだったそうです。
今までのキャリアを捨てて、日本を離れる転職を考えた彼女。声を掛けたのは東南アジアの企業でした。アジアに就職するとなって、収入低下も覚悟した彼女に、その企業が提示した年収は、辞めた一流企業の10倍だったそうです。
彼女にはそれだけの能力があると判断したのでしょう。私も、そう思います。世界で優秀な人材ってなかなか出合えませんが、たまに出会える優秀な人材は、そのくらい貰っています。
「私、向こうで頑張る!」「日本には・・・戻って来る事ないかな・・・」
そう彼女は言い、旅立って行きました。
本当におめでとう!!行ってらっしゃい!!
それにしても、彼女を追い出した一流企業も、日本の多くの企業も、ばかですよね。優秀な人材が海外の企業の10分の1の年収で働いてくれているのに、わざわざ追い出すなんて。優秀な人材は、人財、財産ですよ、企業の、そして日本の。欧米並の給料まで出さなくても、働きやすい環境を整えてあげれば、喜んで働くのが農耕民族、日本人なのに。
でも、欧米だけでなく、もう東南アジアにまで年収で負ける時代になったんですね・・・
日本では特に女性の年収は低いです。そう言い切れるくらい、嫌な経験も重ねてきました。某(一流)企業が私に提示した給料は、同じ年代で私より経験も知識も無い同社男性社員の(私が面倒みる予定の社員達の)半分でした!新入社員と同額!笑っちゃいました。笑ってお断りしました。
失礼を通り越して、ばかですよね。私にあえて低賃金を提示したのは、企業のネームバリューに胡坐をかいているからでしょう。そういった所に就職しなくて良かったと思いました。
あるんですよ。このご時世。こういった企業が。未だに。
でも、欧米だけでなく、もう東南アジアにまで年収で負ける時代になったんですね・・・
日本では特に女性の年収は低いです。そう言い切れるくらい、嫌な経験も重ねてきました。某(一流)企業が私に提示した給料は、同じ年代で私より経験も知識も無い同社男性社員の(私が面倒みる予定の社員達の)半分でした!新入社員と同額!笑っちゃいました。笑ってお断りしました。
失礼を通り越して、ばかですよね。私にあえて低賃金を提示したのは、企業のネームバリューに胡坐をかいているからでしょう。そういった所に就職しなくて良かったと思いました。
あるんですよ。このご時世。こういった企業が。未だに。
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海外との仕事をしていると、必ずスカウトが来ます。
スカウトは普通のことです。
日本社会がこの調子じゃ、きっと、日本の女性は働きやすさを求めて海外に出て行ってしまうと思います。
ある国での出来事を紹介します。
私が長年勤めた職場を退職するとなって、某国の得意先?に退職の挨拶まわりをしていた時、
定宿のホテルにチェックインするとフロントの女性が
「ウエルカムドリンクがあります。そちらにお掛けになってお待ち下さい。」
と言う。
今まで一度もウエルカムドリンクなんて出してくれた事が無いのに。
餌に釣られてドリンクを飲んでいると、そこに現れたのは欧州某国の某企業のF氏。
シンポジウム開くと必ず参加してきて、質疑応答では必ず絡んでくる嫌なヤツだったの!
開口一番に、
「仕事辞めるんだって?うちに来ない?」
「給料いくら欲しい?○○€くらい?」
さらっと言ったその金額は、私の貧困層手前の年収額の5倍だった。
そうか、このドリンク、お前が仕込んでたんだな。その時に気付きました。
「やっぱりそんな年収だとやってられないだろ?」(ええ、そりゃやってられないですね。ところで、何で知ってんだ??私の年収。)
「海外出張に対するサポートなんて無いだろ?」(ええ、サポートどころか、どんどん厳しくされてますわ。怪我しても自己責任らしいし。で、何で知ってるの??)
「うちにはあるぜ。できる人間には手厚くするからな。」(・・・)
「どう?やる気があるなら一度、国の本社に来ないか?まあ、俺が雇ってやってもいいけど。」(・・・・・・)
好き勝手言われましたが、
私は彼の提案に乗る気はありませんでした。
ある意味、国対国でしのぎを削っていた分野だったので。
競合相手に乗り換えることはしたくなかった。
「そのつもりはありません。自分の国のために、だから頑張れたんです。」
「まあ、来たくなったら俺に連絡しな。いつまでオープンかは分からないけどな。」
「・・しかし、そんな待遇でよくやってるよな。スレイブじゃないか、まるで。」
「私、お金のスレイブにはなりたくないの!」
と言って分かれました。
私に断られてイライラしたアイツのケンカ腰にのって、啖呵をきってみたのは、
痛い所を突かれたから。
悔しかったです。正直。
『うちはね、こんなに良い国で、こんなに女性にも良い労働環境なんだよ。羨ましいでしょ。』と本来なら反論したいのに、できない。
退職を決断したのも、そこが問題の一つであったから。
女性の待遇の悪さと働きにくさ、それに比べ、あいつの提示した年収額・・・待遇・・・
後でじわじわと、ボディブローのように効いてきます・・・
あまりに悔しくて、今まで誰にも言わずにいました。
彼女の退職と転職の話を聞いて、自分の昔の経験を思い出しました。
Tさん、本当におめでとう!!頑張って!!
私はもう少し日本で頑張ってみます。
まだ私のできる事はあると思うので。
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