女一人で海外出張: 日本のお給料は東南アジア並

2018年2月18日日曜日

日本のお給料は東南アジア並

 最近、といっても、ここ6-7年の間に、東南アジアでの物価がそれほど安くないと感じる事が多くなりました。(都市部での話です。農村地帯では未だ物価は安いです。)

 日本とそれほど変わらないか、ひょっとしたら東京での食事の方が安く上がるかも、という気さえします。東京にはディスカウントショップがありますし、食事も安い所を探せば300円前後で出来たりします。インドネシアに行って、「ローカルご飯が500円で済んで安~い!現地調査中のローカルご飯なんて200円だよ!」なんて言っていましたが、あれは海外旅行マジックだと気付きました。

 「昔は50円くらいだったんだよ。最近は物価が上がって・・・」と現地の人は言っていました。でもお給料も上がっているから良いでしょう?と言うと、ニコニコ笑って、「俺が頑張って稼いでいるからだよ。」と否定しませんでした。

 そうなんですよ。
 都市部で働く東南アジアの知人に聞くと、どの国でも結構年収もらっているのに驚きます。今、日本とアジア諸国(都市部)との所得差が狭まってきていると感じています。これもグローバル化のおかげなんでしょうね。

 そろそろ、皆さん、日本企業の給料の安さに気付いた方が良いかもしれません。





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 以前、ヨーロッパで出会った、チュニジアからの留学生Wさん(女性)から質問された事があります。

「日本人の平均所得はいくらなの?」
「400-500万円だから、3-4万€ってとこかな。」

😲!!!!!!え?本当の金額?そんなに・・安いの・・・」
「でもそれ、世帯平均だから。しかも、高額所得者に引っ張られて、少し多めに出てるから、実際の分布のモード値は200-300万円くらいにあるよ。」
😲まさか!日本が?そんなに安いの?もっと貰ってると思ってた。」

「私、Dr.持ってるけど、給料いくらになる?」
「企業は博士課程卒業者は雇いたがらないよ。理系だと修士課程卒が人気だけど。」

「え!優秀な人間を雇いたがらないって、どういう事?」
「人を使う側の人間の視点に立つと、自分の意見を言う人間は扱いにくい場合が多いらしいんだって。企業ではね、調和を求めるし、上からの指令に従う人間を求めてるようよ。」
「自分の企業で育てて、企業の色に染めてくんだって。」
「それって・・・気持ち悪い。」
「何かあった時、同種の人間ばかりだと、絶滅するよ!」

「自分の意見を言えない、周りと同じ意見しか言わない人間ばかりで構成されたら、企業の将来はどうなるの・・・」
「ね。私もそう思うよ。」
「でもそれは男性のケースであって、それ以前に、女性は採用されにくいね。女性は男性と同様に働けない。リーダーにはさせない。ずっとサポート業務をさせるだけか、結婚退職で家庭に入り、子育てに専念しろって思ってるし。若い女性しか採用しないし。女性は非正規雇用で安く便利に使える労働力というのが企業の本音だし。正規雇用で男性以上の仕事内容でも、女性の給料は男性より安いよ。」

「私、日本には行かない!」
「ヨーロッパの中で、この国の給料は安い方だけど、それでも日本よりはずっと良い休給料貰える!」
「・・・ところで、Sabi、ボコハラムって知ってる?アフリカの他の国にいるんだけど、日本企業にもいるんだね。私の国にはいないけど。うふふ。」

 wさんはアフリカのイスラム圏出身の女性で、博士課程まで教育を受けることができています。イスラム教は、そもそも男尊女卑ではないと彼女は言い、彼女の存在はその証明の一つだと私も思います。
(それに彼女だけでなく、アメリカの目の敵にされているイランにも優秀な女性研究者が沢山いたことも私は知っています。女性が研究所の所長さんになってるんですよ。イランって、日本よりずっとリベラルなんじゃないの?)

 彼女は「ボコハラムはファナティックなイスラム教だ」と言うけれど、日本社会も、何かファナティックな気持ち悪さを孕んでいる気がしてなりません。

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