女一人で海外出張: 外国人の目に映る日本人

2017年5月12日金曜日

外国人の目に映る日本人

「はっはー。日本人の目には白人は全部同じに見えるのかい?」「じゃあ、白人を見て、どこの国出身か見分ける方法を教えてあげるよ。」
 話す言葉を聞かないと、出身国が分からないという私に、ヨーロッパで長年観光業に携わるJ氏が、白人さんの出身国を見分ける方法を直伝してくれました。
所々に皮肉が混じるのは氏の性格なので、ご容赦下さい。m(_ _)m

フランス人
「観光地で、一見して、変なヤツ、と感じたら、それはフランス人。」「仕草、服装、持ち物、どこか、“変わってる!”と感じさせる集団、それがフランス人だ。」

イタリア人
「とにかくうるさい。大声を上げて大騒ぎしている集団、イタリア人だね。」

ドイツ人
「どこでも、まるで自分は王様・王妃様のように振舞うのはドイツ人。俺たちを使用人のように扱うのが特徴だね。」

アメリカ人
「こっちに来ると言葉が通じないからか、アウェーの気分なのかな?オドオドして大人しいね。メタボ+Tシャツ+短パン+スニーカーだったら、アメリカ人の確率高いね。」

私は気になって尋ねました。
「じゃ、日本人ってどう見える?」

J氏は即答しました。
「羊の群れだ。」「大人しくて無害なのは、場合によっては良い面かもね。」「でもね、なんなんだい、あれは?自分の意思は無いのかい?」「旗を持った群れのリーダーについていくだけ。」「何のために、こんな遠くまで旅行に来てるの?自分で歩き回らないの?ここでやりたい事があって来たんじゃないの?」
逆に私に質問が返ってきました。

私は答えました。
「楽、したいんだと思うよ。」「旅行のプロに任せて組んでもらった旅程こそ、べストだと思ってるんじゃないかな。」「それに毎日の生活が忙しいから、出来上がったツアーに参加する方が楽なんだと思う。」「外国で困ったことが起きても、プロである添乗員さんに頼れるし。」

J氏は重ね気味で質問を返してきます。
「自分の旅なのに、他人任せなのか?」「さっきも言ったけど、自分の意思はないの?自分の行きたい所があるでしょ?」「じゃあ何かい、群れのリーダーが連れていく所なら何処へでもついて行くのかい?」「旅って、準備する所から楽しいものだろ?なんで自分で準備しないの?」「旅って、予想外の事が起こるから楽しいものだろ?」
「あ!外の世界が怖いから群れているのか?」「それで、群れのリーダーについて歩く。」「だから俺には羊に見えるんだよ。」

羊の群れか・・・

J氏は、故郷の古い伝説で、自分達は狼の子孫(狼の乳を飲んで育った人々の子孫)であることを誇りにしています。だから尚更、日本人の姿が不思議だったのでしょう。

日本人の私の視点からは、たとえ群れであれ、柵の外の世界に出ていく羊の数は少なくないと思います。好奇心旺盛で、異質な文化も楽しめる精神的な余裕があるからだと思います。そして、それは日本人の経済力が可能にしている面もあると思います。でも、私もJ氏と同様に、日本人はもっと自立と自由を求めても良いのでは?という気がしています。

そんなJ氏が自分の国と同等に日本にも敬意を持ってくれている事は、常々J氏と接してきて知っていました。ふと、J氏の強いコメントは旅行者だけに言及したのではなく、今の日本人に対するコメントなのでは?そんな気がしました。

外国人は、特に親日家であるほど、日本のニュースに熟知しています。こちらが驚くくらいリアルタイムで情報を得ていますし、詳しく知っています。時々、ドキッとするような厳しい質問が来て、返答に困ることもありました。

0 件のコメント:

コメントを投稿